オリコミタイムズ

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十月から知らせる理由|年末の予約、もう始まっている?

年末まで、あと三か月を切りました。……と言われても、十月に入ったばかりで、あまりピンときませんよね。でも、お店の中には、もう年末に向けて動き出しているところがあります。おせちに、クリスマスケーキ、忘年会。そのころに選ばれるお店は、いったいいつ決まっているのでしょうか。

「早すぎない?」と思った、おせちの予約

十月五日、月曜日。週のはじまりの朝、コンビニのレジの横に貼られたポスターが目に入った、としましょう。「おせち、ご予約受付中」。

……早すぎませんか? まだ半袖の人もいるのに。正直に言うと、私もそうでした。

でも、これはお店が焦っているわけではなさそうです。おせちやクリスマスケーキ、忘年会の席は、日が近づいてから探すものではなく、先に決めておくものだからです。実際、ローソンでは年末に向けたおせちの予約が、九月十五日から始まっています。

十月五日から十二月二十五日のクリスマスまでは、八十一日。ハロウィン(十月三十一日は土曜日)が終わったら、あっという間に年末です。

仕事の締めくくり、帰省の準備、大掃除、年賀状。気がついたら年末、というのは毎年のようによくある話です。

今回は、この「先に決まる」という話から、広告や販促について一緒に考えてみます。私は広告にくわしいわけではありません。だからこそ、身近な出来事から考えてみたいんです。

忘年会のお店は、十二月に探すと遅い

たとえば忘年会のお店を、どうやって決めるでしょうか。十二月になってから探しはじめたら、気になっていたお店はもう満席だった。そんなこと、ありませんか?

つまり、お店を選ぶのは十二月ではなく、もっと前なんです。そして選ぶ前には、必ず「知る」という段階があります。知らなければ、候補にも入りません。

お店を知るきっかけは、こんなふうにいろいろあります。

店の前を通って、看板が目に入る

SNSで、誰かの投稿が流れてくる

Webサイトを、ふとのぞいてみる

家に届いた、チラシを見る

友だちや家族から、「よかったよ」と聞く

どれか一つでも出会えれば、「行ってみようかな」と思えます。逆に、どれにも出会わなければ、いくら良いお店でも選べません。思い出したときには、もう遅かった。そんな経験は、誰にでもありそうです。

しかも、人によって出会いやすい場所は違います。毎日スマホを見る人はSNSで気づくかもしれませんが、新聞を読むご家庭では、チラシが自然に目に入ります。ひとつの方法だけで、地域のみんなに届けるのは意外と難しいのです。

業種が違っても、全部同じ話です

飲食店が冬の新メニューを始めても、お客さんが知らなければ、食べに来てもらうことはできません。

美容室や整体院が年末年始に向けたメニューを用意しても、知られていなければ、混み合う時期に別のお店で予約が埋まってしまうかもしれません。年末は、帰省や忘年会など予定が増える時期です。早めに予約や申し込みを済ませる人が多くなるのも、うなずけます。

学習塾の冬期講習も、リフォーム会社の年末の相談会も、小売店の冬のセールやイベントも、同じです。内容がどれだけ良くても、「やっている」と知られていなければ、候補にも入りません。

特に、予約や申し込みが必要なものほど、「いつから受け付けているのか」が知られていないと、届くべき人に届きません。

地元で評判のお店でも同じです。常連さんは、お店に来ればすぐ気づきます。でも、まだ来たことがない近所の人は、店の前を通らなければ知りようがありません。新しく来てほしい人ほど、知る機会が少ないのです。

共通しているのは、「良い商品やサービスがある」ことと「それを知っている」ことは、別のこと、という点です。

チラシは先に「ここにあります」を伝える

広告というと、私は「買ってもらうためのもの」というイメージでした。でも、その手前に「まず知ってもらう」という大事な役割があるのかもしれません。

折込チラシも、その一つです。朝、新聞を開いたときに、近所のお店の情報がふと目に入る。「あ、あのお店、年末の予約を始めたんだ」と気づく。すぐに申し込まなくても、それでいいんです。頭のすみに残っていれば、十二月に「そういえばあそこ」と思い出すきっかけになります。

チラシのいいところは、家の中で自分のペースで見られること。お茶を飲みながら家族と「ここ、頼んでみたいね」と話して、そのまま机や冷蔵庫の前に残る。スマホのように流れていかないので、思い出したときにもう一度見返せます。

もちろん、チラシだけで全部が伝わるわけではありません。看板もSNSもWebも、人づても、いくつかが重なって何度か目に触れると、「あ、また見た」と気になる存在になっていきます。

地域のお店にとっては、お客さんとの小さな接点づくり。無理に売り込まなくても、「ここにあります」「いま、こんなことを始めました」と静かに伝える。それだけでも、広告として十分に意味があるのだと思います。

まとめ

十月の月曜の朝、おせちのポスターを見て「早すぎない?」と思った。その身近な出来事から、広告について考えてみました。年末の席や予約は、日が近づいてから選ばれるのではなく、その前に知っていたお店から選ばれていきます。

飲食店も、美容室も、学習塾も、リフォーム会社も、地域のお店のイベントも、同じです。良い商品やサービスがあることと、それを知っていることは、別のことでした。

自分の身のまわりにも、「知らなかったから選べなかったお店」がきっとあるはずです。

広告は、買ってもらうためだけのものではなく、まず知ってもらうためのものでもあります。「早すぎない?」と思うころには、もう年末の予約は始まっている。そう考えてみると、広告の役割も少し違って見えてきます。

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